愛知県半田市、成石神社祭礼。

ひつじ話

先日の常滑市大谷八幡祭に続いて、またしても知多半島まで山車彫刻を見に行ってまいりました。

ところは半田市の成石神社。開催日は、本年は4月14、15日の土日。曳かれる山車は二台。

そのうちの一台、彦洲組日之出車に黄初平が彫られているのです。

ということで、成石神社です。最寄りの名鉄成岩駅から、徒歩15分ほどでしょうか。

荒天近しとの天気予報におびえつつ、どうにか巡行中の日之出車を発見。良かった、中止してなかった。

脇障子と呼ばれる縦長の部分に、黄初平がたたずんでいます。足もとにヒツジ。

こちらの日之出車は、毎年この時期の祭礼でも見られますが、その他に、この夏秋は半田市立博物館で展示される模様です。

博物館では、常設展示室2に半田市内31輌の山車を1輌ずつ、1年を通じて3輌展示します。

山車の展示予定  西成岩彦洲組日之出車  平成30年7月1日─10月27日

半田市公式HP 内 半田市立博物館 半田の山車展示

ご縁があれば、ぜひ。

記事を読む   愛知県半田市、成石神社祭礼。

愛知県常滑市、大谷八幡祭。

ひつじ話

去年の秋、愛知県半田市の山車まつりを見に行って以来、ヒツジが彫刻された山車がないかと気にしていたのですが、このたび見ることがかないました。

半田市の西隣、常滑市大谷地区の祭礼で曳き出される「蓬莱車」に、ヒツジをともなった黄初平がいるらしいのです。大谷は、名鉄常滑駅前からバスに乗ってすぐ。お祭りは3月31日と4月1日の土日。よし、行こう。

というわけで、大谷八幡社に到着。山車は二台で、お昼の間は境内に並んでいるようです。

おお、かっこいい力神。

愛らしい唐子……は良いんだけど、黄初平が見あたらない、と思っているうちに町への曳き廻しが始まってしまいました。ああっ、待って待って。って、あ。あれは。

二台が並んでて、死角に入っていた場所にいましたよ! ありがたし。

大谷八幡祭は、毎年春、3月30日に近い土日に行われるお祭りです。

なお、はんだ山車まつりで見た半田市岩滑地区、岩滑八幡社の祭礼は、再来週の4月14日、15日の土日とのこと。こちらは名鉄半田口駅から徒歩圏内です。

ご縁があれば、ぜひ。

記事を読む   愛知県常滑市、大谷八幡祭。

ヴェルレーヌ「譬喩」より。

ひつじ話

生贄の羊、その母のあと、從ひつつ、

何の苦もなくて、牧草を食み、身に生ひたる

羊毛のほかに、その刻來ぬれば、命をだに

惜まずして、主に奉る如くわれもなさむ。

「上田敏全訳詩集」

上田敏の訳による、ポール・ヴェルレーヌの「譬喩」の一部を。

ヴェルレーヌは、堀口大學による「知恵」をご紹介したことがあります。

記事を読む   ヴェルレーヌ「譬喩」より。

「プリニウスの博物誌」より。

ひつじ話

あけましておめでとうございます。今年もひつじnewsをよろしくお願い申し上げます。

昔のローマ人たちは、羊毛には超自然の力すらあるものと考えた。というのは、彼らは花嫁に羊毛で彼らの新家庭の入口の柱に触らせたからだ。

そして着物として、そして防寒用としてのほかに、洗わない羊毛は、それを油とブドウ酒、あるいは酢につけるとひじょうに多くの薬になる。特別の必要に応じて軟化剤あるいは刺激剤の代用となり、収斂剤または緩下剤の代用となり、また脱臼や筋肉の痛みに貼ってしばしば湿らせる。

 「プリニウスの博物誌 5 (第26巻─第33巻)」

さて、久しぶりにプリニウスの博物誌です。第29巻の、羊毛由来の薬剤について述べられる一章から。

プリニウスの博物誌は、これまでに、第19巻の羊毛を生む植物について、第8巻の羊の性質と出産ゾウやミツバチとの関係など言葉の由来について語った部分をご紹介しています。

記事を読む   「プリニウスの博物誌」より。

「写本の文化誌」より、羊皮紙について。

ひつじ話

それは原皮を数日間強い石灰水に浸すという科学的プロセスと、三日月型の削り刀で張り伸ばされた皮から肉の残りをそぎ落として、できる限り薄くする、インクや絵具がよく定着するように軽石でこするなど、何段階かの手作業からなる。最後の仕上げにはさまざまな混ぜ物─灰、石灰、石膏、白墨、生石灰、亜麻脂、卵白など─も使われる。

(略)

動物の仔の傷のない皮からは、しなやかで最高品質の羊皮紙が作られる。中世後期には羊の胎児から作られた羊皮紙が「処女羊皮紙」と呼ばれ、他に及ぶものなしと絶賛された。また羊皮紙を紫色に染め、金銀のインクで文字を書き入れるといった技法により、羊皮紙の価値は高められた。

「写本の文化誌─ヨーロッパ中世の文学とメディア」

中世ヨーロッパの写本について語る「写本の文化誌」から、重要な材料のひとつである羊皮紙に関するあれこれを。

記事を読む   「写本の文化誌」 ...

「天台宗大寺山願興寺所蔵 重要文化財十二神将展」。

ひつじ話

さて、先日の犬山市から、さらに名古屋鉄道広見線に乗って東へ向かいます。

目的地は、岐阜県可児郡御嵩町。終点の御嵩駅を降りてすぐのところにある、願興寺の十二神将像が、現在、やはりすぐそばの「中山道みたけ館」で無料公開中なのです。

「天台宗大寺山願興寺所蔵 重要文化財十二神将展 本尊薬師如来の眷属」

期間 10月28日(土)─12月17日(日)

休館日 毎週月曜日

場所 中山道みたけ館 2階特別展示室

御嵩町にある古刹願興寺は蟹薬師とも呼ばれ、1200年ほど前に天台宗の開祖最澄が開いたとされ、本堂のほかに本尊の薬師如来坐像をはじめ24体の仏像が国の重要文化財に指定されています。

中山道みたけ館・ミュージアム 内 お知らせ

こちらが願興寺の本堂。

大寺山願興寺公式HP

そしてこちらがみたけ館入り口です。

頭上に干支の動物をのせた平安後期の木像が、十二体すべてそろっています。これを明るい展示室で、かつ至近で拝観できるという貴重な機会。あと10日しかありませんが、ぜひぜひ。

十二神将像は、これまでに、

奈良市の興福寺、同じく奈良の東大寺、横須賀市の曹源寺

などのものをご紹介しています。

記事を読む   「天台宗大寺山願 ...

「毛の人類史」より。

ひつじ話

歴史を通して、イギリスの名だたる政治家が王国の栄光に対する羊毛の貢献を称えている。1297年、議員である貴族たちは「王国の宝」と判じ、哲学者で議員でもあったフランシス・ベーコンは王国の「大車輪」と呼び、国王ジェームズ二世は「この王国の最も偉大かつ最も収益性の高い商品」と宣言した。

(略)

洗浄後の羊毛はまず、規則正しく並んだ硬い針で覆われている板に置かれる。この板は「カード card」と呼ばれるが、この名前は古代ローマ人が羊毛を梳かし、もつれをほぐすのに利用したラシャカキグサの乾燥させた棘だらけの頭状花に由来する。古代ローマ人がこの植物を「カーデュウス carduus」と呼んでいたからである。

(略)

1480年にフランス王ルイ11世によって規格が統一された最初のテニスボールは、皮革のカバーのなかに毛や羊毛がぎっしりと詰め込まれたものだった。18世紀になる頃には、皮革のカバーは細長い羊毛フェルトをつなぎ合わせたものになったが、なかにはあいかわらず毛や羊毛がぎっしりと詰められていた。

「毛の人類史」

「毛」にまつわる興味深いエピソードが満載の「毛の人類史」から、羊毛関連の話題をいくつか。

記事を読む   「毛の人類史」より。

「ウェールズ国立美術館所蔵 ターナーからモネへ」展。

ひつじ話

愛知県岡崎市、岡崎市美術博物館にて開催中の、「ターナーからモネへ」展に行ってきました。

会期 平成29年9月23日(土・祝)─平成29年11月12日(日)

開館時間 午前10時─午後5時(入場は午後4時30分まで)

休館日 毎週月曜日

岡崎市美術博物館公式HP 内 「ターナーからモネへ」展

ジャン=フランソワ・ミレーの「座る羊飼い」、ギュスターヴ・クールベの「ベアトリス・ブーヴェ」他、数頭のヒツジが見られます。

こちらの展覧会は、この後、

静岡市美術館 2017年11月23日(木・祝)─2018年1月28日(日)

福井県立美術館 2018年4月7日(土)─5月27日(日)

に、巡回予定の模様。ぜひ。

おまけ。岡崎市美術博物館は高台にあって、岡崎の街並みが見下ろせます。夕暮れ時は、今しがた観たモネの絵のごとき色合いに。

記事を読む   「ウェールズ国立 ...

愛知県半田市の山車まつりを見てきました。

ひつじ話

祭礼などで町を練り歩く山車。この山車に施された彫刻に、時々ヒツジがひそんでいます。

これまでに、高山祭の豊明台大垣まつりの相生やまと榊やまをご紹介したことがあるのですが、このたびは、愛知県半田市の「はんだ山車まつり」を見物してまいりました。

はんだ山車まつり公式HP

目当ては、岩滑地区の「義烈組八幡車」を飾る十二支です。

さて。……どこなんだ、義烈組。

半田市内にある31輛の山車が揃い踏みするという、とんでもなく大掛かりなお祭りです。オロオロと歩きまわった末に、……あ、なんかそれっぽいものが!

さらにアップ。

ヒツジです。明治初期の作らしく、ほぼ山羊に見えますが、十二支のなかに混じってるのでヒツジです。

岩滑地区の本来の祭礼は毎年4月に行われているとのことなので、来年、ゆっくり見に行くのも良いかもしれません。

なお、今回は時間切れで確認をあきらめたのですが、半田の山車には、こちらの義烈組八幡車のほかにも、黄初平をあしらったものが存在しているはずなのです。いずれご報告できると良いのですが。

記事を読む   愛知県半田市の山 ...

ツュンベリー 「江戸参府随行記」

ひつじ話

バタビアから毎年当地に運ばれてくる子牛、雄牛、豚、山羊、羊、雄鹿などの家畜が、まず船からおろされた。日本ではこのような家畜を手に入れ屠殺することはできないので、ヨーロッパ人は、相当数を船で運んで来ざるを得ない。一部は商館の新鮮な食料用であり、一部は帰帆での食料用である。

家畜は出島の家畜小屋にずっと繋がれている。小屋は、夏は開放され、冬は閉じられている。家畜には草や葉を与える。その草葉は日本人の作男が日に三度、長崎の町周辺から集めて持ってくる。冬期の主な家畜飼料は穀類、樹の小枝そして古い藁である。

(略)

羊や山羊はいない。山羊は耕作地を滅茶苦茶にしてしまうし、当地では木綿や絹が羊毛の代用をはたしている。私のオランダ商館滞在中に、数人の日本人が何頭かの羊を連れて出島にやってきたことがある。何年間も預かっている羊であるという。預けたのはバタビアへの旅に出たあるオランダ商館長であるが、とうとう商館長は戻ってこなかったのである。

「江戸参府随行記」

18世紀スウェーデンの博物学者カール・ツンベルク(ツュンベリー)による、江戸期の日本滞在記から。出島で飼ってるんですね、ヒツジ。

なお、ツュンベリーと交流のあった桂川甫周、出島の三学者の先達であるケンペルをご紹介したことがありますので、ご参考にぜひ。

記事を読む   ツュンベリー 「江戸参府随行記」

ゴヤ 「赤い礼服の国王カルロス4世」

ひつじ話

「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」展カタログ

18世紀スペイン、フランシスコ・デ・ゴヤの「赤い礼服の国王カルロス4世」を。胸元に金羊毛騎士団勲章がかけられています。

これまでにご紹介している、金羊毛騎士団勲章を下げた王侯貴族たちの肖像画は、こちらで。

ゴヤの作品については、こちらでぜひ。

記事を読む   ゴヤ 「赤い礼服 ...

中央アジアの騎馬競技。

ひつじ話

名馬の産地の一つであるキルギスで、獲物を集団で奪いあう競技はキョクボル(蒼き狼の意)と称ばれている。頭と四肢を切り落した山羊を奪いあう伝統的な競技であるが起源は不明である。山羊の屍体は20キロから大きいものは30キロもあり、かなりな体力を要するという。

(略)

南のアフガニスタンでは集団で獲物を奪いあう競技をブズカシといい、「馬に乗った二つのチームが一頭の羊を奪い合って、ゴールにもたらせば一点を得るというルールで、騎馬のラグビーといえる」(寒川恒夫「騎馬のゲーム」『民族遊戯大事典』)ものである。羊は四肢を切り落したものが使われている。

アフガニスタン北部では同様の競技をカラジャイ(同書の松井健氏の報告)と称ぶように、中央アジアの各地では、各々の民族が異なった名前を付けているが同様の競技がある。

(略)

キルギスでは1998年にキョクボル競技連盟が結成され、ルールも定められた。

「盤上遊戯の世界史 – シルクロード 遊びの伝播」

遊戯の歴史を網羅した「盤上遊戯の世界史」を読んでおりましたら、ポロを扱った一章に、ヒツジを「ボール」にした騎馬競技についての解説がありました。。現在も盛んに行われているスポーツなのですね。

記事を読む   中央アジアの騎馬競技。

愛知県美術館 「大エルミタージュ美術館展」。

ひつじ話

せっかくのお盆休みなのにお天気が微妙なこの数日。こんなときのお出かけ先には美術館が最適だと思うのですが、いかがでしょう。

というわけで、愛知県美術館で9月18日まで開催中の「大エルミタージュ美術館展」に行ってまいりました。

大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち

会期 2017年7月1日(土)─9月18日(月・祝)

会場 愛知県美術館 (愛知芸術文化センター10階)

開館時間 10:00-18:00 金曜日は20:00まで(入館は閉館30分前まで)

休館日 毎週月曜日(ただし、8月14日(月)、9月18日(月・祝)は開館)

愛知県美術館公式HP 内 大エルミタージュ美術館展

いやいやこれがもう、ヒツジ度、高いです。

ムリーリョの「幼子イエスと洗礼者聖ヨハネ」、アルベルト・カイプ(?)「川沿いの夕暮れ」、ヤン・ブリューゲル(1世)「魚の市場(ペテロとアンデレの召命)」、ブーシェの「エジプト逃避途上の休息」等々、多くの作品にヒツジがひそんでました。

こちらの展覧会は、このあと、兵庫県立美術館に巡回が予定されています。

会期は、2017年10月3日(火)─2018年1月14日(日)。

お近くならば、ぜひきっと。

記事を読む   愛知県美術館 「 ...

加彩十二生肖(続き)

ひつじ話

唐時代 高20─27.5センチ

1955年─1956年陝西省西安唐墓出土 陝西省博物館蔵

史書によれば、「十二生肖」は後漢に始まる。これは12種の動物を十二支に配当したもので、「十二相属」とも呼ばれた。しかし、1975年湖北省雲夢睡虎地11号秦墓出土の竹簡の「子は鼠なり」「丑は牛なり……」の記事によれば、十二生肖の説はずっとさかのぼり戦国時代にすでに存在したことになる。

「中国陶俑の美」展カタログ

以前ご紹介したことのある、加彩十二生肖像の別バージョンを。

十二支と動物の対応を前提とした記事は、「論衡」が最初だとずっと思いこんでたんですが、違うんですか!?

記事を読む   加彩十二生肖(続き)

ヤコポ・バッサーノ 「春」

ひつじ話

「ボルゲーゼ美術館展」カタログ

16世紀イタリア、ヤコポ・バッサーノの「春」を。

ヤコポ・バッサーノは、これまでにいくつかをご紹介しています。こちらでぜひ。

記事を読む   ヤコポ・バッサーノ 「春」

PAGE TOP