2017年01月19日

●『子不語』より、「地の果て」

保定(河北省)の督標守備の李昌明がにわかに死んだ。
(略)

「わしの魂は飄々と風のまにまに東南方へ向かった。
やがて天はようやく明るくなり、砂塵もやや収まった。東北隅を見下ろすと、黄河が一筋流れている。
河岸に牧羊のものが三人いる。羊の色は白く肥え太って馬のようだ。
わしは牧羊のものに、わが家はどの辺であろうか、と聞いてみたが、答えなかった。
それからまた行くこと数十里、遠くに宮殿がぼんやりと見えて来た。
瓦はみな黄色い瑠璃でできていて、帝王の居所さながらである。

近づいてみると、二人の男が靴、帽子、袍、帯などの装束をして殿外に立っている。
世間の芝居に出てくる高力士や童貫のような出で立ちであった。
殿堂の前には黄金の扁額があって「地窮宮」の三字が書いてあった。

(略)

やや明るくなって殿内の鐘が鳴ったときには、風も霜も収まっていた。
また一人のものが出て来て言った。
「昨夜留め置いたものは原籍の地に返せ」
わしは例の二人に連れられて出かけることになった。
元のところで牧羊者にまたも出会った。男たちはわしを彼らに引き渡した。
「命によりこの者をお前らにあずける。家に連れ戻せ。我らは帰るからな」

先日「廟中の怪」をご紹介した『子不語』から、もうひとつ。なんだか楽しそうな臨死体験です。

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2017年01月12日

●『子不語』より、「廟中の怪」

一つの廟があって、関羽、張飛、劉備の三神像がまつられてあった。
廟門は長い年月鉄鎖でとざされていて、春秋の祭祀のとき鍵をあけるのである。
伝えるところでは中に怪物がいると言う。
香火を供える僧もここには敢えて住まなくなった。

ある日、陜西の客商が羊千頭を買い求めたが、日暮れてから泊まるところがないので、宿を廟中に求めた。
住民は鎖をあけてこれを入れてやり、事情を離してやった。
羊商人は腕力には自信がある。「心配ない」と行って扉をあけて入った。
群羊を廊下に放し飼いにし、自分は羊鞭を持ち、燭をとって寝についたが、心中こわくないわけはなかった。

三更になっても目が冴えて眠れない。
突如、神座の下で豁然たる音がして、何物かが躍り出た。
羊商人は蝋燭の光でこれを見た。
それは体長七、八尺、頭面は人の形をそなえ、両眼は漆黒ながら光を放ち、クルミほどの大きさである。
首より下は体じゅう緑の毛で覆われふさふさとして蓑衣のよう。
それが羊商人に向かって睨みかつ匂いを嗅ぐのであった。

以前、「糊をなめる子羊」をご紹介している、袁枚の怪談集『子不語』から、「廟中の怪」を。
お話では、羊商人は逃げきったんですが羊千頭がどうなったのか書いてないのです。気になる。

袁枚は、「随園食単」もご紹介しています。ご参考にぜひ。

ひつじnews at 20:58 | Category : ひつじ話 | 関連書籍? | コメント [0]

2017年01月08日

●写真集 「世界のひつじめぐり」

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ひと口に羊と言っても、その姿はさまざま。
現在、世界には在来種、交配種を合わせると約3000種類もの羊がいます。
世界各地で人の暮らしに寄り添う羊たちは、容貌や毛の長さ、そして住んでいる環境も、じつにさまざま。
かわいい羊、りりしい羊、面白い羊…多種多様な羊を追って世界を旅する写真集です。

K&T様から、羊づくしの写真集を教えていただきました。ありがとうございます。
ということで、入手してまいりました。

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ヨーロッパや南北アメリカ、アジア、アフリカ、オセアニア。世界中の品種を紹介する写真と文章が、176ページにわたってぎっしり。ムフロンやビッグホーンもフォローされてて、素敵です。ひつじ好き必携、かも。

ひつじnews at 18:48 | Category : ひつじグッズ | 関連書籍? | コメント [0]

2017年01月03日

●歌川国芳「狂画水滸伝豪傑一百八人」

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「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳わたしの国貞」展カタログ

あけましておめでとうございます。今年もひつじnewsをよろしくお願い申し上げます。

さて、歌川国芳です。
梁山泊の好漢たちが集結して愉快に遊び倒す、パロディ水滸伝「狂画水滸伝豪傑一百八人」の「十番続之内 五」から。得物の槍を竹馬にしている双槍将董平の足元に、なぜか羊が。
この十番続のシリーズでは、他にも竜に乗って走りまわる入雲竜公孫勝とか、虎を手懐ける行者武松といった、キャラクターに合った動物たちとのからみがそこここに描かれているのですが、董平と羊って、なにかありましたっけ? お詳しい向きには、ご教示願います。

歌川国芳は、時々ご紹介しています。こちらで、ぜひ。

ひつじnews at 08:48 | Category : ひつじ話 | 関連書籍? | コメント [0]

2016年12月27日

●上士幌町のふるさと納税。

ゴーシュ羊牧場の仔羊まるごと一頭

200,000円以上の寄附でもらえる

・子羊一頭の枝肉

・平成27年申込:7件
※H28年度は既に13件のお申し込みあり!

【内容】 仔羊一頭の枝肉(約25-30kg)
【申込】 ご好評につき、月ごとの枠を拡大して追加受付いたします!

枝肉での出荷となりますので、畜肉等解体の経験・技能をお持ちの方を確保のうえお申し込みください

昨年お話しした、北海道は上士幌町のふるさと納税が今年も大人気らしいとのこと、K&T様からお知らせいただきました。ありがとうございます。
解体技能と、保管場所と、食べるメンツが揃っているお家が、世の中に少なくとも13件……羨ましすぎです。

ひつじnews at 13:35 | Category : ひつじ春夏秋冬 | 関連書籍? | コメント [0]

2016年12月22日

●バルトロメオ・マンフレディ(帰属)「羊を連れた洗礼者ヨハネ」

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 「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」カタログ 

カラヴァッジョ追随者のひとり、バルトロメオ・マンフレディ作と考えられている、「羊を連れた洗礼者ヨハネ」です。
マンフレディは、以前、「イサクの犠牲」をご紹介したことが。

ひつじnews at 17:09 | Category : ひつじ話 | 関連書籍? | コメント [0]

2016年12月18日

●ヒツジ柄のマスキングテープ。

クリスマスグッズを求めて100円ショップのセリアに出かけたところ、、かわいいマスキングテープを見かけてしまいました。

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セリア公式HP

水色のヒツジ柄と、カラフルな十二支柄のふたつ。
ヒツジ柄は元林、十二支柄はアミファの商品のようです。

元林公式HP 内 2014年12月3日付スタッフブログ

アミファ公式HP 内 2016 ウィンターステーショナリー 和モチーフ

集めたくなってきますね、こういうの。

ひつじnews at 16:49 | Category : ひつじグッズ | 関連書籍? | コメント [0]

2016年12月14日

●エジプト新王国のクヌム神像。

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アラバスター
高24センチ 台座:長18、幅13センチ
新王国(紀元前1200年頃)

エレファンティネ島にあると考えられたナイル川の水源の守護神として、また肥沃をもたらす毎年の洪水の発生力として、クヌム神は実際に全生物の創造者である。
彼は羊か羊頭の人間の姿で表される。

「オランダ国立ライデン古代博物館所蔵古代エジプト展」カタログ

古代エジプトの創造神クヌムの神像を。
クヌム神は、以前、同じく羊頭の小像をご紹介したことが。

ひつじnews at 15:55 | Category : ひつじ話 | 関連書籍? | コメント [0]

2016年12月09日

●ソウルの羊カフェ「Thanks Nature Cafe」

というものがある由、K&T様から教えていただきました。ありがとうございます。

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猫でも犬でもない、ヤン(羊)カフェがソウルに登場!
都会にいながら自然を感じられる癒しのカフェ!

こちらのカフェは弘益(ホンイッ)大学の正門より徒歩約1分ほど。
弘大入口駅からも徒歩約10分ほどと、アクセスも非常に便利です。

(略)

階段を下りていくと、左手にテラス席、右手には室内と分かれているのですが、子羊ちゃんたちはテラス席の奥の柵の中にいます。
かわいい子羊ちゃんを目当てに訪れる人たちも多いため、羊が大きくなれば、牧場に返し、新たに子羊を迎え入れるよう。

弘大(ホンデ)にあるワッフルの美味しいカフェとのことで、観光客も多そう。というか、行きたいです。すごく。
日本にもこういうお店ないかな。ちょっと探してみますね。

ひつじnews at 16:15 | Category : ひつじを見にいく | 関連書籍? | コメント [0]

2016年12月03日

●滴翠美術館の石羊。

兵庫県芦屋市にある、滴翠美術館に行ってまいりました。

滴翠美術館は、六甲山の美しい翠巒(すいらん)を背景にした閑静な住宅街の一角に佇み、小鳥のさえずりや四季折々の草花が訪れる人を迎えます。
ここはかつて、大阪財界で活躍した山口吉郎兵衛氏の住宅でした。

この山口吉郎兵衛氏の収集品のひとつではないかと思うのですが、美術館の玄関先に石羊が置かれているのです。これは見に行かねばなりません。

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阪急芦屋川駅から、ゆるゆる歩いて十分ばかり。うろうろ道に迷いつつ、入り組んだ住宅街の奥に看板を見つけて、ほっと一息。
入り口右手の植え込みのなかに身を潜める石羊を発見して、すっかり嬉しくなってしまいました。

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背後にまわってもう一枚。
この、足を曲げて座り込んでるのがかわいくて良いですね。

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石羊は、これまでにいくつかご紹介しています。こちらでぜひ。


おまけ。阪急芦屋川駅前の「星座の広場」に、ファンシーな羊の絵が。待ち合わせに使われたりするのでしょうか。

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2016年11月27日

●「えほん ひつじのショーンをさがせ!」

K&T様から、「ひつじのショーン」をモチーフにした絵本を教えていただきました。ありがとうございます。

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NHKEテレで大人気のクレイアニメ『ひつじのショーン』から、楽しい絵本が登場しました!
かなり細かく描きこまれたかわいいイラストの中から、たった1匹の“ショーン”をさがしてください。

というわけで、買っちゃいました。

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ショーンとショーンっぽいヒツジたちが、画面を埋め尽くしています。ここからさがせと……。
クリスマスに子どもたちが集まる機会などがあれば、盛り上がりそうです。ぜひー。

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2016年11月22日

●「ブリューゲルとバロックの巨匠」展。

今週末まで愛知県岡崎市の岡崎市美術博物館で開催されている、「ブリューゲルとバロックの巨匠」展を、滑り込みで見てまいりました。

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岡崎市美術博物館公式HP 内 「ブリューゲルとバロックの巨匠」展

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以前ご紹介したことのある、グイド・レーニの「聖家族―エジプトへの逃避途上の休息」や、アブラハム・ブルーマールトの「羊飼いへのお告げ」などなどが展示されてまして、ヒツジ度高めです。ぜひぜひ。

こちらの展覧会は、この後、

姫路市立美術館  2017年2月8日─3月28日
山梨県立美術館  2017年4月15日─6月11日
佐賀県立美術館  2017年6月17日─7月20日
鹿児島市立美術館  2017年7月25日─9月3日

に、巡回が予定されている模様です。

ひつじnews at 18:04 | Category : ひつじ話 | 関連書籍? | コメント [0]

2016年11月21日

●東大寺 十二神将立像。

十二神将像などを目当てに奈良国立博物館まで行ったおりに、見られなかった東大寺の十二神将像のことが気になっていたのですが、
最近になって、未神像を含めた全12躯が載っている本の入手がかないました。

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十二神将立像

木造 彩色 像高99・0─110・7
平安時代 十一─十二世紀

頭上にいただく十二支獣の多くが造像当初のものであり、本来は別の存在である十二神将と十二支とが結合した作例として、早い時期のものといえよう。
寅神像や卯神像ほか数点の像の腹部に、獅噛(しがみ)に代えて十二支獣が表されていることも注目される。

未神像です。頭の上とお腹に、たしかになにかが。

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2016年11月15日

●不乗森神社の十二支彫刻。

愛知県安城市の、不乗森(のらずのもり)神社にお参りしてきました。
名古屋鉄道新安城駅から、北へ徒歩20分。車道から脇へ一本入ったとたんに、森閑とした森が目に入ってきます。

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当時社頭は、旧鎌倉街道に沿い「野路の宿」(現知立市八ッ橋町)と共に「宮橋の里」と称する駅次の所在地にして、古来より街道を往来する人々は、社頭通行にあたり馬に乗りし者は下馬して自ら敬虔の念をもって拝礼の上通行した。

故に駄野森山王宮と称したが、明治維新改革に際し不乗森神社となる。

鳥居をくぐると、正面に神楽殿。

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今回の目的は、こちらの神楽殿を飾る十二支彫刻です。
未……未は、たぶん西南方向だから、ええと、……あ、いたいた。

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なんだか良い表情をした見返りヒツジが。
他の彫物たちもたいへん見事でしたので、下に。

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大根をかかえたラブリーなネズミとか、

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十二支とは別の場所にいた、これは、応龍でしょうか。

神社などの十二支彫刻は、これまでにいくつかご紹介しています。

高山祭の屋台「豊明台」、大阪は勝鬘院、多宝塔の蟇股大垣まつりの「相生やま」と「榊やま」大阪天満宮表門の方位盤松島は五大堂の蟇股、東京は上野公園の旧寛永寺五重塔の蟇股など。

ご縁があれば、ぜひぜひ。

ひつじnews at 16:30 | Category : ひつじ話 | 関連書籍? | コメント [0]

2016年11月09日

●ジュリアン・デュプレ「羊飼いと羊の群れ」

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 「ミレーとバルビゾン派の作家たち展」カタログ 

バルビゾン派を。ジュリアン・デュプレの「羊飼いと羊の群れ」です。
デュプレは何度かご紹介したことがありますので、こちらで。

ひつじnews at 14:50 | Category : ひつじ話 | 関連書籍? | コメント [0]



もし気に入っていただけたようなら、これ以前のひつじも見てやってください。 (・ェ・@ ノシ