ヴィクトリア朝英国の羊肉料理。
さて、《名馬シルヴァー・ブレイズ》事件のテーマのひとつは事件当日の月曜日の夕食に登場した、「(アヘン入り)マトンのカレー料理 ”curried mutton”」です。
調教厩舎のあるキングズ・パイランドでは羊を飼育しているので、調教師のストレイカー宅では日曜日のディナーのメイン料理は「ロースト・マトン」であることも多いでしょう。
(略)
必ずローストした残りの肉がある月曜日に、夫のストレイカーはアヘンの味を隠すために「マトンのカレー料理」をリクエストしたのでしょう。
(略)
『ビートン夫人の家政読本』に載っている「マトンのカレー料理」の材料と作り方は、
材料: 冷肉の残り物のマトン、玉ねぎ2個、パター0.25ポンド、カレーパウダーと小麦粉を各デザートスプーン1、塩、スープ1パイント
作り方: スライスした玉ねぎをバターで炒め茶色になったら小さく切ったマトンを入れる。この中にスープをいれてカレーパウダー、小麦粉そして塩を入れてできあがり。
「サムライ洋食事始」と「大君の都」をご紹介したところで、さて、ではオールコックがそこまで焦がれた羊肉料理とはなんだったんろうと、「ヴィクトリア朝英国の食卓と生活」を繰ってみましたら、
以前ご紹介したシャーロック・ホームズシリーズの一作「白銀号事件」に出てくるマトンのカレー料理について、一章がさかれていました。ちょっと美味しそうです。
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