「パリ風俗史」

昨今は、猫も杓子も、自分の毛を他人の毛で隠している。
宮廷人はむき出しの頭で君前に伺候して風邪を引いたり熱を出したりしないように、禿は脱毛症を隠すために、赤毛は自毛の色を隠すために、白癬病みは持病を隠すために。
かつらにはありとあらゆる種類がある。
丸いのもあれば、四角いの、とがったの、フランス風、マルチーズ風、羊風のもあるし、表裏使用可能なもの、一本巻き毛や二本巻き毛のもあり、なかには1000エキュもするのもある。
ヘアディザイナーのビュレは、半切サイズのかつらを考案した。

アンドレ・ヴァルノの『パリ風俗史』より、「17世紀」の章から。羊風かつら!?

ひつじ話

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