竜の口から帰還するイアソン

ドゥリスの杯
文学の方の伝承では、メディアは呪文を唱えながら竜に近づき、香りの高い魔薬をふりかけ、さらに呪文を唱えながら竜の頭に薬を塗ると竜が眠り、イアソンが金毛羊皮を手に入れた、と伝えている。
が、ヴァティカン美術館にある紀元前5世紀の陶画(ドゥリスの杯)には竜の口からでるイアソンの前にアテナが立っている場面が描かれている。文学と違った伝承があったに違いない。

先日、アポロドーロスの「ギリシア神話」でお話した金羊毛神話について、もう少し。
金羊毛を得るまでの英雄イアソンの冒険については、オウィディウスの「転身物語」でお話したことがあるのですが、まったく違うストーリーが別にあったのですね。
なお、イアソンを描いた美術や文学作品は、これまでにずいぶんご紹介しておりますので、こちらでぜひ。

ひつじ話

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