ワーズワース 「マイケル」

マイケルは厳しい頑固な心をもちながら、
幼い息子を眼の届く所に置きたかった。
それは畑で働らいている時とか、大きな古い樫の下で、
縛った羊を前に寝かして牧羊者の腰掛に坐っているときだった。
この樫の木は彼の家の戸に近くただ一本立って、
比べもののないほどに蔭が濃いので、羊毛剪りが、
日除けのために選ぶ場所で、
それからこの地方の言葉で「剪り込の木」と云われ、
今もなおその名が残っている。

ウィリアム・ワーズワースの牧歌を。誠実で勤勉な羊飼いの家族愛を描く「マイケル」の一場面です。

ひつじ話

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