シュメル神話 「ドゥムジ神とエンキムドゥ神」

「農夫が私よりも、農夫が私よりも、
農夫が、彼が私よりも何を持っているというのか?
もし彼が私に黒い麦粉をくれるなら、
私は彼に、農夫に、私の黒い牝羊をあげ、
もし彼が私に白い麦粉をくれるなら、
私は彼に、農夫に、私の白い牝羊をあげ、
もし彼が私に最上等のビールを注ぐなら、
私は彼に、農夫に、私の黄色いミルクを注ぎ、
もし彼が私に良質のビールを注ぐなら、
私は彼に、農夫に、私のキシム・ミルクを注ぎ、
(略)」
しかし幸いなことに、農夫は心の底から平和と友情を願う柔和な人物であった。
彼は牧人と争うことを拒み、彼の羊たちのために放牧地と水を提供しさえする。
「私は牧人である君と、牧人である君と、
私は君とどうして争ったりしようか?
君の羊にこの川の堤の草をはませなさい。
君の羊を私の耕地に放牧しなさい。
彼らに私の穀物を茎ごとはませなさい。
(略)」

円筒印章カウナケス文字などについてご紹介しているシュメル文明に関して、女神イナンナの夫選びを描いた神話を。
牧畜神ドゥムジとの結婚を拒絶し、自分は農耕神エンキムドゥと結婚したいと答えた女神に対して、憤慨したドゥムジが自らの豊かさを主張する場面です。結局女神はドゥムジと結ばれるのですが、それにしても農耕神が柔和すぎます。

ひつじ話

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