イノシシ対策に羊が活躍 隠れ家の草地「ウメー」

耕作放棄地で草を食べる羊
 来年のえと「亥」(イノシシ)は、農家にとっては手塩にかけた作物を荒らす厄介者。草が伸びきった耕作放棄地に隠れ、捕獲もままならない暴れん坊対策に、島根県では羊が活躍している。
 被害地周辺の荒れ地に羊を放牧したところ、イノシシの隠れ家だった草むらを次々と平らげた。どの程度イノシシ退治につながるか効果は検証中だが、研究者らは「羊は丸々と太って帰ってきた。イノシシは居場所を失い、山へ帰るはず」と期待している。
 島根県中山間地域研究センター(同県飯南町)の田井斐子客員研究員(24)らが7月、イノシシ対策として羊放牧の研究を始めた。
 同センターは、岩がむき出しの中山間地でも羊をイノシシ退治の助っ人に抜てき。耕作放棄地に牛と羊のペア2組4頭を送り込み経過を観察した。
 地元の人は「(この間)珍しくイノシシを見なかった」と好感触。


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