黄帝の大臣、力牧

「史記」によると、黄帝はまた風后、力牧、常先、大鴻の四人を大臣にひき上げて、政治を行わせたという。このうち風后、力牧には、黄帝が夢のお告げによって、民間から見つけ出したという伝説がある。或る夜黄帝は、大風が吹いて天下の塵垢を全部払って清潔になったさま、また或る武士が千斤の重い弩を軽々と手にもって、一万頭の羊群を駆っているのを夢にみた。さめてから黄帝はいたく感動して、
「風というものは、息を大きくはいて号令するもので、政治家になることである。垢という字の土偏をとると后という字になる。姓は風、名は后、つまり風后という男にあたる。千斤の弩をもつことはつまり力の持ち主ということ、万頭の羊を駆ることは牧することである。これは力牧という姓名をあらわしている。皆々ども、これからさっそく、風后、力牧という名の男をさがしてまいれ。大臣に任命するのじゃ。」
とおおせられた。該当者が探し出され大臣に登用されたが、果して治績大いに見るべきものがあったと書かれている。

中国の神話上の帝王である黄帝は、また、夢判断の大家との伝説を持っています。一万頭の羊の夢なら、お告げでなくても見てみたいです。

ひつじ話

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