ホイジンガ 「中世の秋」

 かれの聖遺物崇拝熱、巡礼や祭列によせた熱情には、なにか崇高な感情、敬いのあまりの慎みといったようなものは、そのかけらもなかったかのようである。
(略)
 ルイ王の蒐集熱には、その対象がめずらしい動物、たとえば馴鹿、大鹿のたぐいだろうが、貴重な聖遺物だろうが、なんでもかまわないというところがあった。
かれは、フィレンツェ地方の聖者、聖ザノビの指環だとか「神の子羊」なるものなどについて、ロレンツォ・デ・メディチと文通をかわしている。
「神の子羊」というのは、別名「スキティアの子羊」とも呼ばれ、アジア原産のしだの幹を材料に彫られたもので、ふしぎな功徳があるとされていたしろものである。

ヨハン・ホイジンガの「中世の秋」の一章、「信仰生活のさまざま」のなかに、植物羊の伝説と関わりがありそうなエピソードがおさめられています。
聖遺物蒐集に情熱を傾けたルイ11世が、「神の子羊」に関心を持っていたというものですが、ここでのそれはシダの細工物のようです。・・・タカワラビ

ひつじ話

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