「ラッセルとクリスマスのまほう」

ひつじグッズ

「ラッセルとクリスマスのまほう」
クリスマスの まえのばんです。
ケロケロくぼちは、しーんと しています。
なのに、ひとりだけ パタパタしているのは・・・

あんまり暑い日が続くので、涼を求めて、クリスマス絵本を探してきました。
以前ご紹介している「ひつじのラッセル」のシリーズです。

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フランコ・サケッティ 「ルネッサンス巷談集」

ひつじ話

「賢明なる羊毛商人並びに肉屋業者諸君。
本官は諸君のこの訴訟に関してつらつら熟考致しましたところ、人類の敵が諸君、つまり兄弟のごとく睦み合うべき諸君の間に争いと喧嘩の種子を蒔く工夫をこらしたのであることを発見しました。
羊毛組合と肉屋組合とは非常に相違しているように見えますが、本来は一つのものであります。
というのはどちらの業も羊に始まるといいうるからです。
諸君の一方はその毛で、他方はその肉で生業を営んでおられる。
そこで神の敵なるものが諸君の間に、さきに述べた事件をひきおこしたのです。
(略)
この呪われたる烏こそ、その子供になぞらえて神の子羊という言葉をまで生んだもの、あの羊という動物によって生業を営むこの二つの組合の間にやってき喧嘩の種を蒔いたのです。
したがってこの訴訟は烏対羊の訴訟であると言ってよいでしょう。

14世紀フィレンツェのフランコ・サケッティによる短篇小説集から。
カラスのいたずらがきっかけになって起こった羊毛商人と肉屋組合の紛争が、裁判官の強引な判決で、ともかくも大団円をむかえるというお話。強引すぎます。

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ゲーテ 『西東詩集』より「避けられぬ」

ひつじ話

避けられぬ
だれが鳥に命じられよう
動かず 野辺にいるようにと
だれが羊に禁じられよう
毛を刈るときに もがくなと
ちぢれ毛がもしゃもしゃ生えていたら
わたしはぶざまな姿なのだろうか いや
わたしの毛をむしり取る刈手こそ
わたしにぶざまを強いるのだ
だれが制しられよう わたしが空にむかって
こころのままに歌うのを
あの女がどんなに愛してくれたか
雲たちに打ち明けるのを

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ「西東詩集」より。

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キプリング 「めえー、めえー、黒い羊さん」

ひつじ話

ハリー叔父さんは落ち着かない様子でダイニング・ルームに座っていた。「いいかげんにしろよ、ローザ。あの子をほっといてやれないのか? わしと一緒のときはとても良い子なのに」
「あなたといるときは良い子ぶるのよ。残念ながらあの子は黒い羊(厄介者)だわ」

ラドヤード・キプリングの自伝的小説「「めえー、めえー、黒い羊さん」から。小説の冒頭に、「バァ、バァ、ブラックシープ」が掲げられています。
甘やかされて育った頑固な少年は、両親から離れてあずけられた厳格な家庭になじめず、心身に支障をきたしていきます。もてあまされた少年は、厄介者を意味する「黒い羊」と呼ばれるようになるのですが。

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