『閲微草堂筆記』より、「牧童と大蛇」

一人の牧童が羊を飼っていた。
ところが毎日、一匹か二匹はいなくなってしまうので、主人からひどく叱られた。
そこでよく注意しながら様子を見ていると、二匹の大蛇が山の襞から出て来て羊を吸いこみ、食ってしまうのである。
大きさは甕ほどもあって、とても立ち向える相手ではなかった。
牧童はひどく口惜しがり、父親と相談して、山の襞に大きな刀を立てておいた。
すると計略どおり、一匹の蛇が腹を裂かれて死んでしまった。

中国清代、紀昀による怪異譚『閲微草堂筆記』より、「牧童と大蛇」を。
二匹の大蛇のいっぽうを退治した牧童と父親は、しばらくはもう一匹を警戒していました。半年たってもうよかろうと放牧地に戻ってきたところ……?
同時代の怪談集に、袁枚の『子不語』があります。ご参考にぜひ。

ひつじ話

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