「木を植えた男」

「木を植えた男」
それは、羊飼いの男だった。
かたわらには30頭ばかりの羊たちが、
焼けるような地面に寝そべっていた。
男は、皮袋の水を飲ませてくれた。
そしてひと息ついたわたしを、高原のくぼ地にある羊小屋へとつれていってくれた。

ジャン・ジオノ作、フレデリック・バック絵、寺岡襄訳の絵本、「木を植えた男」から。
荒野を旅する主人公の「わたし」が、「清涼な命の水」(本文より)を思わせるひとりの羊飼いと出会う、冒頭の場面です。


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