中世ヨーロッパのこどもの遊び

子供の遊びには、「狼遊び」というのもある。
子供たちのうち一人が狼、もう一人が羊飼い、その他はすべて羊となる。
「羊」たちは羊飼いのあとに従い、たがいに衣服をつかんで一列に歩きながら歌う。
森をお散歩しましょ
狼のいない間に
「狼」の待ち伏せしているところを通りながら「羊飼い」は聞く。
「狼や、いるのかい? 聞こえるかい?」
「狼」がうなり声をあげると、「羊飼い」はまた聞く。「お前は何をしているの?」
これに対し、「狼」は「いま起きたところです」「お靴をはいてます」その他いろいろといい加減な返事をしながら、油断を見すましてパッと飛び出し、最後尾の「羊」を捕まえようとする。
「羊飼い」は素早く「狼」の行手をさえぎるが、失敗して捕まった「羊」は列の外に出され、「羊」が全部捕まるまで何べんもこの遊びがくり返される。

木村尚三郎の「西欧文明の原像」より、中世フランスの農民生活を描いた一章を。

ひつじ話

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