李白 「送蕭三十一魯中。兼問稚子伯禽」

「送蕭三十一魯中。兼問稚子伯禽」
    蕭三十一の魯中に之くを送り、兼ねて稚子伯禽に問ふ 
六 月 南 風 吹 白 沙。  六月、南風、白沙を吹き、
呉 牛 喘 月 氣 成 霞。  呉牛、月に喘いで、氣、霞を成す。
水 國 鬱 蒸 不 可 處。  水國鬱蒸、處(を)るべからず、
時 炎 路 遠 無 行 車。  時炎に、路遠くして、行車なし。
夫 子 如 何 渉 江 路。  夫子如何ぞ、江路を渉る。
雲 帆 嫋 嫋 金 陵 去。  雲帆嫋嫋(じょうじょう)、金陵に去る。
高 堂 倚 門 望 伯 魚。  高堂、門に倚って伯魚を望む、
魯 中 正 是 趨 庭 處。  魯中正に是れ趨庭の處(ところ)。
我 家 寄 在 沙 丘 傍。  我が家、寄せて在り沙丘の傍、
三 年 不 歸 空 斷 腸。  三年歸らず、空しく斷腸。
君 行 既 識 伯 禽 子。  君が行、すでに識る伯禽子、
應 駕 小 車 騎 白 羊。  應(まさ)に小車に駕して白羊に騎すべし。

先日の「金華牧羊兒」に続いて、李白をもう一度。
旅立つ人を見送るついでに、三年会っていない息子の消息を尋ねてくれるよう頼む、という内容です。
我が子の伯禽は白羊の引く小車に乗っていることだろう、という最後の一行が。そういう遊びがあったんでしょうか。

ひつじ話

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