ジュール・ルナール 「にんじん」

にんじんは、最初、もやもやした丸いものが、飛んだり跳ねたりしているのしかわからなかった。
それが、けたたましい、どれがどれやらわからない声を立てる。
学校の子供が、雨天体操場で遊んでいる時のようだ。
そのうちの一つが彼の脚の間へ飛び込む。ちょいと気味が悪い。
もう一つが、天窓の明りの中を躍り上がった。仔羊だ。
にんじんは、怖かったのがおかしく、微笑む。
目がだんだん暗闇に慣れると、細かな部分がはっきりしてくる。

「博物誌」をご紹介している、ジュール・ルナールの「にんじん」から、「羊」の章を。

ひつじ話

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