ニュースになった牧羊犬

さて、では牧羊犬の目が悪くなったらどうするか。
コリーのティブと、飼い主のイアン・ロスは、いままで通りやることに決めた。
ティブの敏感な聴力と、鋭いカンがあれば大丈夫だ。視力は必要ない。
1962年、そんなことは信じられないという人たちに、イアンはスターリングシアのフィントリーにあるオーバー・グリンズ牧場を公開した。
吠えたりうなったりしながら、目の見えない七歳のティブが、草地に散っている百頭のヒツジを一カ所に集める。
集め終わるのに、わずか二分しかかからなかった。さらにそれから三分で、ティブは全部のヒツジを囲いのなかに入れてしまったのである。
(略)
反対に、こちらはほとんど仕事をしない牧羊犬の話。
牧場主のガレス・エバンスは、バイクに乗ってヒツジを集める。
それで牧羊犬のロイは、そのバイクの後ろに乗って、一緒に見回るだけなのだ。
ノース・ウェールズのフォール・キャサンにある四百エーカーの牧場で、ロイはめったに地面におりることもない。

マーティン・ルイスの「ニュースになった犬」から。
どちらの子も、それぞれに愛されているようなので、良しです。

ひつじ話

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