トム・ロバーツ 「羊毛の刈取り」

ロバーツ 「羊毛の刈取り」
トム・ロバーツは、オーストラリア美術史上最も重要な人物の一人である。(略)国民的な風景画の一派、ハイデルバーグ派を起こし、オーストラリアの人々の想像力を捉えた。
(略)
その作品に与えられた「印象派」のレッテルにもかかわらず、ロバーツは、基本的には叙述的な内容を持つ美術に興味を持ち続けた写実主義者であった。
(略)
≪羊毛の刈取り≫は、1889年から1890年にかけて、ニューサウスウェールズ州コロワのブロクルズビー牧場で描かれた。
この植民地風のブッシュ生活の生産のイメージは、1880年代末にロバーツが示したナショナリズムへの関心、典型的なオーストラリア的主題への関心の高まりを反映している。

 「オーストラリア絵画の200年 自然、人間、芸術」展図録 

「群れからの逸脱」をご紹介したことのある、トム・ロバーツの「羊毛の刈取り」です。
解説によると、羊小屋に8ヶ月以上カンヴァスを据えて描かれたものらしいです。画家も大変ですが、モデルの人や羊も相当大変だったんじゃないかと。ヴィクトリア州立美術館蔵。

ひつじ話

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