タピストリー「羊の毛刈り」

「羊の毛刈り」
アラスやトゥールネ、ブリュッセルなどのタピストリー産業が飛躍的に発展した背景には、フランス北西部からベルギー西部にかけてのフランドル地方一帯で、製糸工業と染色工業とが発達していたことが挙げられる。
(略)
北フランスのアラスの繁栄は長く続いたが、十五世紀中期を過ぎると、タピストリー制作の中心地は、ベルギー西部のトゥールネなどへと移っていった。とりわけトゥールネとブリュッセルの二都市がアラスを凌駕して、有名になった。
ファン・アイクやファン・デル・ウェイデン、ブリューゲルなどのフランドル絵画の巨匠達の活躍に刺激を受けたデザインが特徴的なタピストリーが、これら二都市で活発に制作された。

ヨーロッパで14世紀以降に発展した室内装飾用の織物タピストリー。その中心地のひとつであるトゥールネで、15世紀に制作された「羊の毛刈り」です。ブリュッセル王立歴史博物館蔵。

ひつじ話

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