善き羊飼い

善き羊飼い 
この彫像や他の同類の作品は、元々は石棺の角を装飾する高浮彫りとしてつくられたか(その後18世紀に再加工される)、あるいは稀少なケースとして、テーブルなどの脚部として制作されたのではないかと推測されている。
この複合的作品は、自然主義スタイルでつくられているものの、その象徴的価値をはっきりと感じとることができる。事実、この羊飼いの像は、信者たちの群れの救い主としてみなされていたキリストを想起させる。
この作品の図像形態は、元来ギリシア・アルカイック時代において、「クリオフォロイ(供物の子羊を担ぐ男)」として知られた一連の彫刻から発生し、ヘレニズム時代とローマ時代には、供儀の場面や牧歌的情景描写のなかに登場した。そして、最後に初期キリスト教美術において、福音書や初期のキリスト教文書の多くの章句から引き出された、明確な解釈を与えられることになったのである。

ピウス・キリスト教美術館所蔵、3世紀末から4世紀初めの彫像です。前にご紹介した望月通陽氏の作品は、こうしたところからイメージを得られたものでしょうか。

ひつじ話

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