狩猟図のある西洋風俗図屏風

 牧人と羊 「狩猟図のある西洋風俗画屏風」より
よくこの羊の群れを見てもらいたい。ただしその際、牧人や海上の帆船を隠して見てほしい。これらの羊が、空中の高いところより遠望されたものであることに気づかれるはずだ。原画での羊たちが遠景に小さく描かれていたことはもはや間違いない。それをそのままの大きさで近景にもってきたため、このような小さな羊―ネズミ羊になってしまったのであろう。 (中略) 現代の我々がしごく当然と思っている、大小、遠近の原則も、時代が変われば必ずしもあたりまえではなかったことである。

以前ご紹介した昔の羊が小さい話をもうひとつ。
日本に透視遠近法が入ってくるのは八代将軍吉宗の頃ですが、上の屏風は桃山時代のもの。西洋の銅版画を参考にして描かれたので、羊はちぢんでしまったのです。・・・・これはこれでラブリー?
画像をクリックすると、もう少し大きくして見ることができます。

ひつじ話

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