(羊毛)第3話 採毛と処理/豪メリノ種1頭で背広1着

1.「脂付き」と「洗上げ」
 羊から刈り取った羊毛繊維にはグリースを主体に多くの不純物が付着している。およそ、グリースとスイント(汗糞尿等の残渣)が3割、土砂・植物質が1割である。洗毛して不純物を落とすと残る繊維の重量は6割前後に減少する。このため、取引量や生産量などを示す場合、「脂付き羊毛」か「洗上げ羊毛」か、注を付ける。
 植物質は除去しにくく、トップメーク工程まで残るものがあるが、コーマで梳き取って完全除去する。コーマで除去された植物質は、梳き落とされた短い繊維にまじった混合物の状態である。この短い繊維(ノイル)は紡毛紡績に利用するため、硫酸で処理して植物質を化炭して除去する。洗毛排水は遠心分離機を使いスイントとグリースに分離する。グリースは精製してラノリンとし化粧品原料などに利用する。
2.羊1頭からの年間採毛量
 羊は世界に3000種もあると言われており、品種改良の進み方、繊維の使用目的、気候風土適性などの条件で採毛量も当然異なる。衣料用の代表品種であるオーストラリアメリノの採毛量は4?6キロで、男性の背広1着分と表現される。モンゴルでは専門家から「我が国の平均採毛量は2キロである」と説明を受けた。
3.フリース
 羊から刈り取った羊毛は1頭分が1枚の布状にくっついてまとまっている。これをフリースと呼ぶ。ほかに?紡績工程のドラフトローラーから出た薄いシート状繊維集合体?柔らかく毛羽のある紡毛織物?両面起毛のカジュアルニット製品もフリースと呼ばれる。

羊毛の基礎知識?

第1話
1. 羊毛と一般動物の毛の違い
2.羊の改良
3.羊毛品種

第2話
1.暖かい
2.ハイグラルエクスパンション
3.最高の吸湿性と染色性
4.フェルト化する
5.水をはじく性質
6.その他

ひつじ話

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