2015年12月04日

●ビッグホーンが家畜にならなかった理由。

「家畜化の候補となりうる」陸生の大型草食動物は148種類である。
しかし、人類の歴史を通じて、実際に家畜化されたのは、この148種類のうちの14種だけである。
残りの134種は、どうして家畜化されなかったのか。

(略)

序列性のある集団を形成しない問題

実際に家畜化された大型哺乳類は、どの種類も、つぎの三つの社会性を共有している
─群れをつくって集団で暮らす。集団内の個体の序列がはっきりしている。群れごとのなわばりを持たず、複数の群れが生活環境を一部重複しながら共有している。
(略)
ほとんどのシカやレイヨウのように群れをつくって暮らす動物の多くは、はっきりした序列を集団内で持っておらず、リーダーを本能的に刷りこみ記憶する習性がない(したがって、人間を群れのリーダーとして刷りこみ記憶するようなこともない)。
シカやレイヨウを飼いならすことはできるが、羊の群れのように飼いならされたシカやレイヨウの群れを見たことがある人はいない。
まったく同じ理由で、現在の羊の祖先にあたる中央アジアのムフロンと同属の北米産のビッグホーンも家畜化されていない。
ビッグホーンは、ムフロンと同様、家畜にはうってつけの条件をひとつだけ除いてすべて備えている。
ビッグホーンは、ムフロンとちがい、自分より序列が上と認識したメンバーに服従するという習性を、種全体として持っていないのである。

先日、横浜市立金沢動物園に行ってから、家畜化された原種とオオツノヒツジ(ビッグホーン)のような種とはなにが違ったのだろうとぼんやり考えていたのですが、『銃・病原菌・鉄』の中の一章「なぜシマウマは家畜にならなかったのか」に、ものすごくわかりやすい説明がありました。そ……そこまで明快な理由なんですか?

ひつじnews at 2015年12月04日 22:01 | Category : ひつじ話
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