羊の毛に住む子リス。

ひつじ春夏秋冬

羊の毛の中に“子リス”がいた、首もとで動く姿に飼い主もびっくり。
(略)
英紙イーストアングリアン・デイリータイムスや英放送局BBCなどによると、ペットの中に隠れた迷子を見つけたのは、英南東部の街カペル・セント・メアリーに住む64歳のリズ・ディルワースさん。
スコットランド地方西岸にあるヘブリディーズ諸島が原産とされる、ヘブリディーンシープという種類の羊を2頭飼っている彼女は先日の夕方、柵越しにペットの様子を見ていたとき、1頭の首元で毛の中を動く怪しい物体に気が付いた。
「最初はねずみかと思った」というディルワースさんは、手袋を用意した上で、ペットの首元の毛の中をかき分けチェック。
すると、出て来たのは生まれて間もない、小さなリスだった。
その日は寒かったとあって、休める場所を探していた子リスが、偶然草を食べようと頭を下げた彼女のペットに出くわし、毛の中に入ったのではないかとディルワースさんは推測する。
寒さが厳しい原産地の羊は「毛量が本当に豊富」だそうで、入り込まれたほうに気付かれた様子もなく、子リスにとっては寒さをしのげる唯一の場所となったようだ。

もりもとさんから、ラブリーなニュースを教えていただきました。ありがとうございます。

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「旅人たちの食卓」

ひつじ話

ブドウの房に灼熱の日ざしがふり注ぐのを何も妨げないように葉をむしり、ブドウが完全に熟したら、切り取って大桶に仕込む。
その中に羊か犬を入れられるだけの空間を残しておき、喉をかき切って殺した、まだぬくもりのある羊か犬を毛皮のまま丸ごと放り込む。
挽き砕いた数リーヴルのコショウ、ショウガ、月桂樹の葉といっしょに生石灰をこの上から投げ込み、残った隙間と縁から一ピエのところまでブドウを入れ桶を完全にいっぱいにする。
それから適量の水を注ぎ、混ぜ合わせたものを発酵させて泡立つままにしておくと、四、五日で中に入れた動物は完璧に消え失せ、どんな小さな骨も見つからないほどになる。
そうなったら大桶の下のほうにある栓を開け、何人かが中に入って力いっぱい足でブドウを押しつぶす。

近世ヨーロッパの旅行者たちが残した著作を検討する「旅人たちの食卓」より、18世紀初頭にヨーロッパを遍歴したフランス人司祭ラバ神父が遭遇したという、スペインの「ワインの醸造方法」です。たぶん、信じなくていいと思います……たぶん。

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ゴヤ 「ウェリントン公爵の肖像」

ひつじ話

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18?19世紀スペイン、フランシスコ・デ・ゴヤによる、初代ウェリントン公爵の肖像です。
胸元に金羊毛騎士団勲章が。スペイン独立戦争に功のあった公爵に対して、フェルナンド7世が授与したものと思われます。
金羊毛騎士団関連のお話はいろいろしております。このあたりでぜひ。

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名古屋ボストン美術館 ミレー展

ひつじ話

名古屋ボストン美術館にて、ミレー展が開幕いたしました!

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開館15周年記念 ボストン美術館 ミレー展 バルビゾン村とフォンテーヌブローの森から
日本でもっとも親しまれている画家のひとり、ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875年)は、2014年に生誕200年を迎えます。
ボストン美術館はミレーの母国フランスをのぞいて随一のミレー・コレクションを誇ります。
本展では、ミレーの作品を軸に、彼の活躍の場となったバルビゾン村、フォンテーヌブローの森に集い、19世紀フランス絵画史に大きな足跡を残した20作家による64作品をご紹介します。
コロー、ルソー、モネらの作品とともに、ミレーの新たな魅力を発見してください。
2014年4月19日(土)?8月31日(日)
開館時間   火?金曜日 10:00?19:00
         土・日・祝休日 10:00?17:00
最終入館   閉館の30分前まで
休館日   月曜日(祝祭日、振替休日の場合は、その翌日)

ミレーの「杖にもたれる羊飼いの娘」ほか、トロワイヨン「羊と羊飼いのいる風景」シャルル=エミール・ジャック「羊に水を飲ませる羊飼いの娘」が展示されています。お近くならば、ぜひぜひ。

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ジュール=ルイ・ラーム 「スコットランドの風景」

ひつじ話

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ラームはノルマンディー地方の出身で、生来病弱だったために、絵画に親しむようになった。
最初期の作品にはミレーの影響が顕著だが、後に印象派から影響を受け、自己の作風を形成していく。
1909年にはイギリスに旅行し、この魅力的なスコットランド風景を含む数多くの油彩作品を制作した。

「フランス近代絵画の流れ」展カタログ

19世紀末から20世紀初のフランス、ジュール=ルイ・ラームの「スコットランドの風景」です。カーン美術館蔵。

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ウォーホル 「カクテル・アワーの星占い」

ひつじ話

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ポートフォリオ『カクテル・アワーの星占い』より
希望の牡羊座

「アンディ・ウォーホル展 from Collection of Mugrabi」カタログ

20世紀アメリカ、アンディ・ウォーホルの1959年頃の作品です。ポップアートの旗手として知られるようになる直前の時代ですね。

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20世紀のアートタイル

ひつじ話

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うるさいまでに室内を飾るヴィクトリア朝の趣味はすでに過去のものとなり、まるで病院のように飾り気のない部屋が好まれるようになったため、工業生産されるタイルは無地物が大半だった。
(略)
しかし、アート・タイルの伝統も細々ながら生き延びていた。
1920、30年代の英国ではバーナード・リーチが、英国中世の伝統と日本の双方から想を得てタイルの制作を続けた。

以前、ヴィクトリア朝のものをご紹介した英国のタイルですが、こちらは同じくミントン社による1930年頃のアートタイル。アール・デコの時代ですね。どのように使われたのでしょうか。

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ヤギとヒツジのハイブリッド、自然交配で誕生

ひつじ事件

アイルランドの農場で、ヤギとヒツジの交雑種「ギープ」が誕生した。
属が異なる動物は、通常は自然交配できないが、ギープはこれまでも誕生が時々記録されている。
アイルランドのキルデア州に住む農場主のパディ・マーフィーは2013年11月、飼育しているヒツジがヤギと交尾しているのを目撃した。
5カ月後、そのヒツジは、ヒツジとヤギの交雑種を出産した。
マーフィー氏は、この交雑種を「ギープ(geep)」と呼んでいる。
『Irish Farmers Journal』誌の動画を見ると、マーフィー氏のギープは健康状態が良好のようで、同氏の農場を駆け回っている。
生みの親である雌ヒツジは、我が子をすぐに受け入れ、見捨てる気配は見せていないという。

もりもとさんから、「ギープ」誕生のニュースをお知らせいただきました。ありがとうございます。
生まれるものなんですね。しかも元気なのですね。なによりです。

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ジョット 「キリスト降誕」

ひつじ話

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14世紀イタリア、「羊飼いのもとに赴くヨアキム」「ヨアキムの夢」をご紹介している、ジョット・ディ・ボンドーネスクロヴェーニ礼拝堂壁画より、「キリスト降誕」です。
ジョットについては、この他にヴァザーリの評伝などをご紹介しています。

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エイプリルフール版ひつじ事件。

ひつじ話

6本脚の羊の繁殖を真剣に検討中!? 英の家畜生産組合。
イングランド北西部ののどかな牧場で、先ごろ6本脚のヒツジが誕生した。
牧場主は今、そのヒツジの繁殖を真剣に試みており、世界中の専門家が関心を示しているとのこと。
食用部分が多いとはいえ、その判断は正しいのであろうかと物議を醸している。
(略)
このように、にわかには信じ難いこのニュース。ここで種明かし。
昨日4月1日は世界中のメディアで様々なエイプリルフールのためのびっくりニュースが飛び交ったが、これもその一つ。

ak様から、エイプリルフール仕様のひつじ情報を教えていただきました。ありがとうございます。
話が詳細でリアリティがあって、うっかり信じてしまいそうです。要注意?

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仔羊デビューシーズンが来ています。

ひつじを見にいく

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子羊の初めてのパドックデビュー!
今年生まれた子羊を、羊パドック内に放牧します!
ピョンピョン跳ねる子羊ジャンプ!が見られますよ!!
開催日   一般公開:2014年3月26日?4月中頃
   ※雨天・雪・積雪等の悪天候時は、中止する場合があります。
   ※出産状況により、日程が変動することをご了承下さい。
   全体に出産状況が予定より少し遅れていますが、36頭程生まれてきています。
時間   13:00頃?15:00頃
   ※その日の状況により、時間帯は変動することがあります。

春先に生まれた仔羊たちの、お披露目の季節がやってきました。
神戸市の六甲山牧場で開催中のスプリングフェアがたいへん充実しているようなので、ご注進です。
この週末にでも、と言いたいところなのですが、少しお天気が崩れるようですね。暖かくして、ぜひ。

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大英帝国の地図

ひつじ話

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「肖像の並んだ絵図」の伝統を意識的に用いた、才能あるヴィクトリア時代の挿絵画家、ウォルター・クレインが帝国的主題の行進を彫刻のレリーフのような様式で描いている。
クレインの美術は日本の版画やアール・ヌーヴォーの影響を受けているが、その2つの要素はここにはっきりと現れている。

19世紀末、イギリスで作られた世界地図(の部分)です。オーストラリアを示すと思われるあたりに、メリノ羊が。

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