『夫木和歌抄』巻二十七動物部には「羊」題は立てられていないものの、巻十九の「煙」題には「羊の歩み」が詠まれている。 この慣用句は後崇光院たちも先刻承知の表現であった。 六帖題、 光俊朝臣 もえつづ...
投稿: ???news | 2015年03月09日 11:53
「(略) 罪籍既に定りぬ。律に于(おい)て赦しがたし。彼(あれ)縛(いましめ)よ」 と喚(よばゝ)れば、雜兵等走りかゝりて、 鈍平(どんへい)戸五郎を撲地(はた)と蹴倒し、押て索(なは)を懸しかば、...
投稿: ???news | 2008年11月05日 23:10
一夜通夜し給ひて、祈誓は本宮に同じ事、翌日は明朝香・神の蔵に暫く念誦し給ひて、那智へぞ参り給ひける。 佐野の浜路に着き給へば、北は緑の松原影滋く、南は海上遙かに際もなし。 日数の移るに付けても、あた...
投稿: ???news | 2008年09月30日 22:42
羊のあゆみ隙のこま。羊のあゆみ隙の駒。 移り行くなる六つの道。 因果の小車の火宅の門を出でざれば。 回(めぐ)り転(めぐ)れども生死(いきしに)の海は離るまじやあぢきなの浮世や。 ※注解 人は時には早...
投稿: ???news | 2007年09月02日 17:53
もつともひつじは夙くから用ゐられた語で、千載集の十八に出てゐる「今日もまた午の貝こそ吹きつなれひつじのあゆみ近づきぬらし」といふ赤染衛門の歌は誰しも知つてゐる名高い感愴の一章で、摩耶經の、譬へば栴...
投稿: ???news | 2007年06月12日 22:26
羊に関する記述は、漢詩文や仏典を踏まえたものが多く、その典型的な例が経典に見える「屠所の羊」に基づいた、無常を表す「羊の歩み」である。 『源氏物語』浮舟巻には、薫と匂宮との二人への愛情の板挟みにな...
投稿: ???news | 2007年05月30日 17:58